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歴史とは何か (岩波新書)

歴史とは何か (岩波新書)

E.H. カーメーカー   岩波書店

ASIN 4004130018



『水準器的意義』

 歴史・宗教・民族。これらはすべて琴線に素手で触れてしまう危うさを秘めているため、どうしても扱いにくいと思うのは、小生だけではあるまい。ことに「歴史」という言葉を目にする時、その意味は、「事実」、「まつわる感情」、「歴史という名の履歴の見方」等々、完全にとは言わぬまでも、分割すべきものが、ないまぜとなっている気がする。本書は、小生が示したもののうち、「歴史という名の履歴の見方」つまり「歴史哲学」について再考を促す書物である。 <br /> 著者E・H・カーは、1962年の本作出版時、トリニティ・カレッジのフェローであった。この著作はケンブリッジで1961年に行われた連続講演を基に仕立て上げられたもので、とても読みやすく、問題点がよく分かり、また原注も丁寧である。 <br /> <br /> 著者のスタンス(視点)は、あくまで冷静・穏健でありながら厳しい。・・・・・・

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イエスの王朝 一族の秘められた歴史

イエスの王朝 一族の秘められた歴史

ジェイムズ・D・テイバーメーカー   ソフトバンククリエイティブ

ASIN 4797332166



人間として。

「〜しなさい」という語り口が苦手だという個人的で幼稚な理由のために避けていたキリスト教を見直すいい機会になった本。 <br />神格化されすぎてしまったイエス・キリストという存在を、実在した人物なのだ、彼自身もまた神に救われたかった存在なのだと丁寧に説明していくこの本は、寧ろ無神論者が多い日本での方が受け入れられやすいんじゃないかと。 <br />後半になるにつれて読みやすくなるので、読後に「もうちょっと読みたいな」と感じました。ダヴィンチコードを読んでキリスト教に興味を持った人に、「こんな考え方もあるんだよ」程度で読んでもらっても構わない本だと思います。・・・・・・

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聖書vs.世界史―キリスト教的歴史観とは何か (講談社現代新書)

聖書vs.世界史―キリスト教的歴史観とは何か (講談社現代新書)

岡崎 勝世メーカー   講談社

ASIN 4061493213



普遍史を焦点とした西洋の聖書解釈史

 1943年生まれのドイツ近代史研究者(成瀬治の弟子)が、1996年に刊行した、1〜18世紀の西洋(および明治日本)における普遍史の内容の変遷史。普遍史とは聖書の記述に基づき書かれた世界史であり、明確な始点=天地創造と、近い将来における終点=神の国の実現=終末を持ち、四世界帝国論に立ち、化物世界をも含む三大陸から成る平円盤状の世界観と結び付いていた。古代のそれは、キリスト教護教活動の一環であり、異教徒を説得して聖書の優越性を示すために、異教徒の歴史の古さの否定や、ときには聖書の読み替え・一部無視も行いつつ書かれた。中世のそれは、基本的には古代的普遍史を継承し、第四帝国=ローマ帝国の存続を前提とした(皇帝と教皇を2つの焦点とする楕円的世界像)。また、創世紀元を基本としながら、キリスト紀元の緩慢な普及をも伴った。しかし、ルネサンスにおける人間の力量の発見や、古典・聖書(三系統)の批判的比較研究・・・・・・

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天皇のロザリオ 上巻 日本キリスト教国化の策謀

天皇のロザリオ 上巻 日本キリスト教国化の策謀

鬼塚 英昭メーカー   成甲書房

ASIN 4880862002



奈良新聞は「本年読書界で最も刺激的な書」と

奈良新聞の書評で「本年読書界で最も刺激的な書」とあったので読んでみたがなるほど迫力満点、しかも日本社会の本質を深く考えさせられる本だった。知られざる昭和天皇の一面だけでなく、日本政府と宮中の高官が一体となって仕組んだ日本キリスト教国化の全貌が、まるでミステリー小説にように次第に明らかになっていく。スリリングでまさに刺激的、良い本に出会えたと思う。タブーに果敢に挑んだ勇気ある著者に拍手。・・・・・・

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世界史とヨーロッパ (講談社現代新書)

世界史とヨーロッパ (講談社現代新書)

岡崎 勝世メーカー   講談社

ASIN 4061496875



世界中に伝播する「自己中心主義」こそ警戒すべし

本書は著者の前著『聖書 VS 世界史』の補遺である。現在行われている「世界史」にこびりついている「欧州中心主義」の残滓をランケ、マルクス、マックス・ヴェーバー等の歴史観を批判し、浮き彫りにするのが本書の狙いかと思われる。また前著で「普遍史」として紹介されたキリスト教的歴史観だけでは「欧州中心主義」の説明が不十分なため、重複する部分も多いが、メソポタミア的歴史観、ヘレニズム的歴史観が「世界史」に与えた影響が加えられている。私には、むしろ今の時代は「欧州中心主義」は相当後退し、米国、ロシア、中国、朝鮮、日本、インド、イスラーム圏等が「欧州中心主義」を換骨奪胎し、各々の「自己中心主義」を創作し、民族主義、国家主義、宗教主義を鼓舞しているのではないかと思う。そもそも今の欧州に往年の帝国主義時代ほどの力があるだろうか。むしろ残滓たる「自己中心主義」の世界的伝播こそ恐るべき弊害であり、十分に警戒すべき・・・・・・

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天皇のロザリオ 下巻 皇室に封印された聖書

天皇のロザリオ 下巻 皇室に封印された聖書

鬼塚 英昭メーカー   成甲書房

ASIN 4880862010



私たちが見たくない一面の真実

断片的な日本の近代についてのいくつかのイメージや仮説があるわけですけど、私たちはそれ以上のsynthetisの作業には踏み込むことはありません。その危険な領域にまで踏み込んだのこの作品です。そのモティーフは、キリスト教の日本への侵入とそれへの抵抗とcollaborationです。歴史書ではなくドキュメンタリーというものでもありません。たくさんの書物をこの角度から読み直して、そこに著者が直感から得たデザインと推理を補強する状況証拠を探した作品です。でも状況証拠の積み重ねは、選択的でわかりにくく、強引な部分もあります。しかし、この孤独な作業によって浮かび上がらされた近代特に戦後日本の姿は、あまりにもグロテスクで目を背けたくなるほどです。確かに日本は大量の改宗が起きなかったという意味ではキリスト教の侵攻を防ぐことに成功しました。しかし一神教の相手はもっと上手だったというわけです。特に皇室の周辺に・・・・・・

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歴史哲学講義 (上) (岩波文庫)

歴史哲学講義 (上) (岩波文庫)

長谷川 宏メーカー   岩波書店

ASIN 4003362993



意外と「哲学」の部分は少ない

まず大変に訳がよくて、すいすい読める。 <br /> <br />タイトルに「歴史哲学」とあるので、当然哲学的な本だと思っていたが、ところがどっこい。 <br />「歴史哲学」をしているのは、「序章」の100ページちょっと。残りは「ギリシャ」「東アジア」など、世界史の話になっている。 <br /> <br />歴史哲学だけ知りたい人は、ボリュームに身構えることなく、気楽に読んでもらいたい。・・・・・・

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自分のなかに歴史をよむ (ちくまプリマーブックス (15))

自分のなかに歴史をよむ (ちくまプリマーブックス (15))

阿部 謹也メーカー   筑摩書房

ASIN 448004115X



確かに、もっと早く出会いたかった

History as a dialogue with oneself というのが副題なのですが、本屋でこういったコンセプトの歴史書を探すのは至難の技です。 <br />個人的にツボでした。内容だけでなく、文章もすばらしいと思います。これだけの内容を平易に表現できるのは阿部さんの実力なんでしょう、、。日本の「世間」についての研究が知られていますが、この文章は、日本のことしか知らない研究者には絶対書けない。 <br />「歴史家は詩人のあとを追うもの」(うろ覚え)みたいなスタンスを持たれていた阿部さん。今から自伝読みたいと思っております。・・・・・・

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戦争が遺したもの

戦争が遺したもの

鶴見 俊輔メーカー   新曜社

ASIN 4788508877



ナショナリズムとパトリオシズム

そうそうたるメンバーによる対談。 <br /> <br />基本的には小熊英二と上野千鶴子が鶴見俊輔の話を聞くというスタイルだ。 <br /> <br />特に、小熊英二との話は面白い。 <br /> <br />ナショナリズムとパトリオシズムの話など眼を見張るばかりであった。 ・・・・・・

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物語の哲学 (岩波現代文庫)

物語の哲学 (岩波現代文庫)

野家 啓一メーカー   岩波書店

ASIN 4006001398











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過去は死なない―メディア・記憶・歴史

過去は死なない―メディア・記憶・歴史

テッサ モーリス‐スズキメーカー   岩波書店

ASIN 4000224417



歴史の真摯さ

historical truthfulnessという問題提起はそれこそ真摯に受け止めたい。 <br />ただし、ある歴史が真摯でないと言えてしまう立場はどこに求めるものなのか、今ひとつテッサの思考が一貫しているとは思えないのが不満。 <br />・・・・・・

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近代性の構造―「企て」から「試み」へ (講談社選書メチエ (1))

近代性の構造―「企て」から「試み」へ (講談社選書メチエ (1))

今村 仁司メーカー   講談社

ASIN 4062580012



近代

深い洞察です。哲学や思想の面から近代政治や国際情勢について批判をしたことを述べています。民族の争い、差別と排除、市民社会など哲学の視点からどう問題解決していくかについて提起しています。・・・・・・

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新版 歴史のための弁明 -歴史家の仕事ー

新版 歴史のための弁明 -歴史家の仕事ー

マルク・ブロックメーカー   岩波書店

ASIN 4000025309



埋もれてしまった偉大な歴史家

 戦後の日本歴史界は、マルクス主義・反マルクス主義の不毛な争いを続けてきたように思われる。歴史を学ぼうとするならば、ブロックの次の言葉を充分に心得ておくべきであろう。 <br /> <br />「(理解するという言葉は)とりわけ、友情を担った単語である。行動に関してまで、われわれはあまりに判断を下しすぎる。「殺せ」と叫ぶのは容易である。われわれは決して十分に理解しない。われわれとは違う人−外国人・政敵−は、ほとんど必然的に悪人と見なされる。たとえ避けられない闘いを進める場合でさえ、魂をもう少し理解する必要があろう。まだ間に合うとき闘いを避けるためにはなおさらである。」 <br /> <br /> これこそ、歴史を何のために学ぶかという疑問に対する、明確なる回答ではないか。戦後歴史学が人物の毀誉褒貶ばかりに囚われてきたことを考えると、これはまさ・・・・・・

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世界の歴史をカネで動かす男たち

世界の歴史をカネで動かす男たち

W・クレオン・スクーセンメーカー   成甲書房

ASIN 4880861855











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歴史学ってなんだ?

歴史学ってなんだ?

小田中 直樹メーカー   PHP研究所

ASIN 4569632696



思考力を磨く

タイトル通りの内容が、平易な語り口で記述されており、 <br />それぞれに具体例をそれなりに詳細に検討しているので、 <br />興味深く最後まで読める文献である。 <br />特に従軍慰安婦問題を取り上げており、 <br />タイムリーと言えばタイムリーでありがたい。 <br />世界史の第一回の授業で使いました。 <br /> <br />そのほかの参考図書は <br /> <br />東京大学教養学部歴史学部会『史料学入門』岩波書店 2006. <br />福井憲彦『歴史学入門』岩波書店 2006. <br />吉見義明『従軍慰安婦』岩波新書 1995.・・・・・・

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